P 太陽黒点の謎を解く
 
太陽の内部構造は下図の通り、中心部は2000億気圧の超高圧、1500万度の超高温で水素の核融合反応で爆発しているが、巨大な重力で押さえられているので安定した状態を保っている。  
しかし、この内部構造では黒点の発生や太陽面爆発(フレア)、超高温のコロナなどの複雑な現象をうまく説明できないでいる。
 
   
     
(Newton「太陽系大図鑑」より)
      
日本の太陽観測衛星 「ようこう」で撮影した  
X線画像による太陽コロナの微細構造   
      
X線は、活動が活発な黒点付近でしか発生していないので、太陽はまるで固体のものに覆われているように黒く写っている。
   
 
上の写真で、黒点の周りにある「つぶ」は、内部からきた熱いガスがわき上がり、入れ代わりに表面の冷えたガスが下降する運動で起きたものである。熱いミソ汁でも同じ現象が見られる。   
      
太陽に磁場があるが、なぜあるのか、定説はまだない。プラズマの対流運動で電気が流れて磁場ができるという説がいちばん有力であるが、時々大爆発(フレア)で起きる巨大な磁場については説明がない。   
     
磁場というのは、発電によって生まれるものである。したがって、巨大な磁場を生み出すためには、巨大な「発電機構」が働いていなければならない。可能性として考えられるのは、MHD発電である。   
磁石のN極とS極の間には磁場の空間ができる。その空間を導電体のプラズマを流すと電気が起きて、周りに強い磁場が生まれる。発電の強い磁場で対流層が割れて、黒点となるのである。   
     
太陽の対流層のすぐ下に、導電体である固体金属水素の破片がびっしり埋まっていて、わずかな隙間の中で核融合の部分爆発が起きると、隙間を通ってプラズマのジェット流が放出される。これがフレアと呼ばれる太陽面爆発であり、100万度以上の超高温コロナを供給しているわけである。
 
 
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