この衛星ダクチルも、月の起源と同じように小惑星の母天体が破壊されてできた小さな破片が大きな破片(小惑星)に衝突して、重力で捕獲されたものであろう。
1996年に打ち上げられた小惑星探査機ニアが1997年に接近し、撮像と重力測定を行った。それによるとマチルダの密度は、今まで知られていた小惑星よりもかなり小さいことが明らかになった。マチルダの密度は1立方センチあたり約1.3グラムで、これは砂漠の砂の密度よりも小さい値である。このように小さい密度でどのようにして固まっているのか、よくわかっていない。(太陽系全カタログより引用)
この小惑星マチルダも見ての通り、小惑星の母天体が破壊されてできた破片のひとつに過ぎないのである。