宇宙ヨット任務完了  
金星の画像公開


 宇宙航空研究開発機構は26日、太陽光のわずかな圧力で進む宇宙ヨット技術の実証機「イカロス」が、計画していた減速や軌道変更などの実験をすべて成功させ、任務を完了したと発表した。

 イカロスが金星に約8万キロまで接近した昨年12月8日に撮影した写真も公開。帆となる14メートル四方の薄い膜とともに、太陽の光で三日月のように輝く金星が写っている。

金大が観測機器

 イカロスには、金大宇宙物理学研究室が開発した「ガンマ線バースト偏光検出器」も搭載されている。非常に重い星が寿命を迎えて爆発した際に起こる「ガンマ線バースト」をとらえることに成功し、強いエネルギーで飛び出したガンマ線の波の振動方向がそろう「偏光」を観測している。 



宇宙ヨット「イカロス」がとらえた金星(右上)。中段に輝くのが
帆になった薄膜。手前には薄膜をつなぐワイヤも写っている
(宇宙航空研究開発機構提供)

<平成23年1月27日付、北國新聞>

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