夜側の地球、はっきりと  
「あかつき」の画像公開


 宇宙航空研究開発機構は23日、日本初の金星探査機「あかつき」が21日の打ち上げ後、3台の特殊カメラで撮影した地球の画像を公開した。

 地球が太陽光を反射して放つ赤外線と紫外線をとらえた2枚は、夜側の地球を撮影しているため、反射したわずかな部分が三日月のように写っている。

 一方、地球の地面や大気が放射する別の波長の赤外線をとらえた1枚は、下の方に温度が低い南極大陸が暗く写るなど、夜側でも全体の様子がはっきりと分かる。

 宇宙機構の中村正人プロジェクトマネジャーによると、撮影は打ち上げ約14時間後の21日午後8時50分ごろ、地球と月との平均距離約38万キロの約3分の2に当たる約25万キロのところでカメラの状態を確認するために実施した。 



金星探査機「あかつき」が3台の特殊カメラで撮影した地球。
右から、地面や大気が放射する赤外線でとらえた画像。
太陽光を反射して放つ赤外線でとらえた画像。太陽光を反射して
放つ紫外線でとらえた画像。左の2枚は人工的に着色してある
(宇宙機構提供)

<平成22年5月24日付、北國新聞>

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