月はやっぱり円かった  
かぐや計測


 月の極方向の半径は1,735.66キロと、赤道半径の1,738.64キロと大差なく、完全な球に近いことが、宇宙航空研究開発機構の月探査衛星「かぐや」のレーザー高度計による初の直接計測で分かった。最も高い地点と低い地点の差は19.81キロと、従来測定より2キロ以上大きく、地球並みと判明。国立天文台の荒木博志助教らが13日付米科学誌サイエンスのかぐや特集で発表した。

 名古屋大の山口靖教授や金大総合メディア基盤センターの笠原禎也准教授らは、月の表側の海(平地)の地下構造をレーダーで観測し、地層の曲がり具合から、約28億年前に月全体が冷えて縮まったと発表した。 



月周回衛星「かぐや」の観測による月地形図。高度基準は重心を原点とする半径1737.4キロの球面。
裏側に最高地点(高度10.75キロ、黒丸印)と最低地点(マイナス9.06キロ、白丸印)がある
(宇宙航空研究開発機構・国立天文台提供)

<平成21年2月13日付、北國新聞>

HOME太陽系ニュース目次

inserted by FC2 system