新電波天文衛星、12年打ち上げへ
ブラックホールの謎に迫る
直径3万キロ望遠鏡に匹敵

 銀河の中心にあるブラックホールや星の誕生過程の謎に、地上の国立天文台などの電波望遠鏡と連携して史上最大の観測規模と最高の解像度で迫る電波天文衛星「VSOP2」が、2012年1−2月に打ち上げられる見通しとなった。宇宙航空研究開発機構が30日までに計画を決めた。文部科学省宇宙開発委員会での承認を経て、研究開発が始まる。
 VSOP2は、1997年にM5ロケット1号機で打ち上げた世界初の電波天文衛星「はるか」の後継機。
 計画では、直径9メートルのパラボラアンテナを装備し、高度千−2万5千キロの楕円軌道を7時間半で周回。地上の多数の電波望遠鏡と一緒に目標天体を同時観測する「超長基線電波干渉計(VLBI)」と呼ばれる方法で、直径3万キロ以上の超巨大望遠鏡に匹敵する性能を発揮する。



<平成18年5月1日付、北国新聞>

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