謎の彗星を追え
国立天文台、連休中観測報告呼び掛け

 半世紀も行方知れずとなっていたこともある謎の彗星「シュバスマン・ワハマン第3彗星」が大型連休中に見ごろを迎えるの託おせ、国立天文台はホームページ(HP)上で「謎の彗星見えるかな?キャンペーン」を実施。5月2−8日の間、観測の報告を呼び掛けている。
 同天文台によると、この彗星は5・4年で太陽を一回りする。1930年の発見後に行方不明となり、79年に再発見された。95年には彗星の中心核が三つに割れていることが確認され、最近では数十個にまで分裂していることから、観察中に分裂して急に明るくなる可能性もあるという。
 今回は5月12日に地球に最接近するが、その時期は満月に近いため、月明かりが少ない大型連休中が見ごろ。郊外などでは肉眼での観測も期待でき、双眼鏡や望遠鏡を使えば彗星の尾が見えるかもしれない。
 5月上旬の午後8時ごろなら東北東の空に見え、その後は一晩中見ることができるという。キャンペーンのHPアドレスは、http://www.nao.ac.jp/phenomena/20060502/index.html


5月1日から8日までのシュバスマン・ワハマン第3彗星の位置
(国立天文台の資料から)


米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡が撮影したシュバスマン・ワハマン第3彗星。
彗星の核が細かく分裂していることが分かる(NASA提供)

<平成18年5月1日付、北国新聞>

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