探査機はやぶさ、着陸失敗
小惑星に接近後引き返す、25日にも再挑戦

 宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)は20日早朝、地球から約2億9000キロ離れた小惑星イトカワに探査機「はやぶさ」を降下させ、着陸を試みたが「送られてきたデータから判断すると、着陸できなかったとみられる」と発表した。

 宇宙機構は飛行データを分析し、25日にも再挑戦する方針。着陸の目印とする反射板付きのボールは残り1個しかなく、最後の挑戦となる。
 はやぶさは20日夜までに小惑星から数10〜100キロまで引き返しているが、通常の姿勢制御ができなくなっており、宇宙機構は復旧に全力を挙げている。
 宇宙機構によると、はやぶさは20日午前6時前に高度17メートルに達したことが確認された後、エンジンを切って小惑星の重力に従って降下した。しかし、30分以上も小惑星表面に届かず、高度も変化しなくなった。
 温度が約120度ある小惑星表面に長くいると機器が壊れる恐れがあるため、神奈川県相模原市の宇宙機構相模原キャンパスのはやぶさ運用室から、ジェット噴射の指令を送信。はやぶさは再び高度を上げた。原因は不明だが、小惑星の斜面に沿って飛び続けた可能性があるという。
 はやぶさは機体下部に突き出した採取装置の先端を約1秒間小惑星に着地させ、その瞬間に金属球を発射、飛び散った岩石を回収する仕組みだが、発射装置が働いた形跡はなかったという。
 2003年に打ち上げられたはやぶさは、日本の機器としては初めて地球以外の天体に着陸し、世界で初めて小惑星からの岩石採取に挑戦する計画。着陸後は順調なら07年に地球に帰還し、岩石試料が入ったカプセルを大気圏に突入させる。



探査機「はやぶさ」が20日午前5時ごろ撮影した小惑星イトカワの画像。
はやぶさの影(矢印)がはっきりとみえる
(宇宙航空研究開発機構提供)




<平成17年11月21日付、北国新聞>

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