火星探査車、2号機着陸 写真送信も順調

 【パサデナ(米カリフォルニア州)25日共同】米航空宇宙局(NASA)の無人火星探査車2号機のオポチュニティー(好機)が、米太平洋時間24日午後9時(日本時間25日午後2時)すぎ、火星のメリディアニ台地への着陸に成功した。
 オポチュニティーは着陸後、太陽電池パネルを展開。約4時間後には、着陸地点周辺の写真を送信してくるなど、順調に作動している。
 オポチュニティーは、1月3日(日本時間4日)に火星に着陸した1号機のスピリットと同型で、エアバッグを使った着陸方法も同じ。火星への連続着陸は1976年7月と9月の米探査機バイキング1、2号以来だ。
 着陸地点のメリディアニ台地は、過去に湖か海の底だったのではないかと考えられている。火星の赤道近くにあり、スピリットが着陸したグセフクレーターからみてほぼ火星の裏側に当たる。研究チームは着陸後の記者会見で「送られてきた写真には、これまで火星上で確認されたことがなかった岩床が写っており、今後の調査が非常に興味深い」と話した。オポチュニティーは、メリディアニ台地に多い赤鉄鉱という鉱物の成り立ちなど火星の地質を調べる。

1号機の交信回復

 【パサデナ(米カリフォルニア州)25日共同」米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所は24日、火星に着陸後、地球との間で正常な交信ができなくなっていた無人探査車1号機のスピリットとの交信が回復したと発表した。NASAの担当者は「観測がまったくできなくなる最悪のケースは脱した」と述べ、観測再開に望みが出てきた。
  

米無人火星探査車の2号機オポチュニティーが着陸直後に撮影した風景。
露出した岩床が写っていた(NASA提供・共同)

<平成16年1月26日付、北国新聞>

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