「月に巨大いん石衝突」50年ぶり確認
NASA、クレーター発見
 
【ワシントン21日共同】「月面に巨大いん石が衝突した際のせん光をとらえた」と1953年11月に米国のアマチュア天文研究家が行った報告を裏付けるクレーターの存在を、米航空宇宙局(NASA)の研究者が初めて確認、20日発表した。
 これは、米・オクラホマ州存在の故レオン・スチュアート博士が、望遠鏡で、月の中央部に巨大な白いせん光が立ち上るのを確認、巨大ないん石が月に衝突したものだと報告した現象。
 NASAのボニー・ブラッティ博士らは、月面探査機の画像を調べ、確認されたせん光のほぼ中央部に、比較的新しい巨大なクレーターがあることを確認した。クレーターの直径は約1・5キロ。地球のすぐ近くを通って月にぶつかったいん石が放出したエネルギーは、広島型原爆の35個分以上の大きさだという。

 
  
レオン・スチュアート博士が撮影した月の写真。
中央部の白い点(矢印)がいん石の衝突によるせん光
(ジェリー・スチュアートさん提供)

  
故レオン・スチュアート博士と望遠鏡。
1953年ごろ撮影(AP=共同)
  
<平成15年2月22日付、北国新聞>

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