独立した巨大惑星  米国など発見  オリオン座に18個

 【ケープカナベラル(米フロリダ州)5日共同】 地球から約1150光年離れたオリオン座の方向に、惑星とみられる質量を持つ天体18個を発見した、と米国やスペインの共同観測チームが6日付の米科学誌サイエンスに発表した。惑星は通常、地球が太陽の周囲を回っているように、恒星の周囲を回っている。ところが、18個は近くに恒星がなく、いずれも独立した天体。惑星と確認されれば、恒星の周囲にできるガスの円盤の中から惑星が形成されるという従来の理論が見直しを迫られるという。
 18個の天体が見つかったのはオリオン座にあるシグマ・オリオン星団の内部。ハワイにある世界最大のケック望遠鏡の観測で、赤く見える天体を確認した。
 誕生後500万年程度とみられ、明るさから質量を計算したところ、木星の8〜15倍と分かった。宇宙には恒星と惑星の中間の質量を持つ褐色わい星と呼ばれる天体があるが、褐色わい星の質量は木星の10数倍〜75倍。見つかった天体はこれより小さく、巨大な惑星とみなせるという。
      

  
米国、スペインなどの共同観測チームが発見した惑星とみられる質量を持つ天体
(サイエンス誌提供・共同)
     
<平成12年10月6日付、北国新聞>

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