快晴の夜空、月”消える”    県内で皆既月食

  16日夜、国内各地で皆既月食が観測され、石川県内でも天文ファンらが快晴の夜空に浮かぶ幻想的な光景を楽しんだ。
 満月は午後9時前、左下が欠け始め、午後10時2分、月が地球の陰にすっぽり入る皆既月食の状態となった。皆既状態は1時間47分継続し、17日午前零時前、月は再度姿を現し始め、17日午前零時54分に終了した。
 皆既月食が日本で見られるのは平成9年9月以来だが、この時は石川県内では雨で観察できなかっただけに、金沢市の卯辰山望湖台や浅野川中、城北児童館などで開かれた観望会では多くの人たちが変わりゆく月の姿を観測した。
 国立天文台によると、今回ほど皆既時間の長い月食は江戸時代の1859年以来という。次に1時間47分前後の長い皆既月食が起きるのは2123年6月9日で、日本では観測できないという。

 
 
夜空に浮かび上がった満月が次第に欠ける皆既月食
=金沢市西念町、月は400ミリレンズで合成。撮影は16日午後9時から同55分

<平成12年7月17日付、北国新聞>
  
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