土星より軽い惑星発見
NASA、太陽系外2個、地球並みも存在の可能性

【ワシントン29日共同】米航空宇宙局(NASA)は29日、地球から109〜117光年離れた太陽系外の恒星を回っている土星より軽い惑星を二つ発見した、と発表した。
 これまでに見つかっていた太陽系外の惑星32個は、土星より3倍以上重い木星並みか、さらに重い惑星ばかりだった。
 軽い惑星の発見で、太陽系以外にも地球並みの小さな惑星が存在する可能性が高まった。ただ、NASAによると、土星の100分の1の重さしかない地球程度の惑星を発見する技術は、現在はない。
 新しく見つかった惑星はいっかくじゅう(一角獣)座とくじら座にある恒星を回っており、それぞれ土星の80%と70%の重さ。
 米カリフォルニア大バークリー校のジェフリー・マーシー教授らが、ハワイにある世界最大のケック望遠鏡による観測で、惑星の重力で恒星が揺れる現象を利用して発見した。新しく見つかった惑星は太陽に似た恒星に近い軌道を回っているため温度が高く、生命に必要な液体の水は存在しないと考えられる。



地球から117光年離れたくじら座にある恒星の周囲を回る土星より
軽い惑星を描いた米航空宇宙局(NASA)の想像図(AP=共同)

<平成12年3月30日付、北国新聞>

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